出産・産後ケアから終末期までケアに必要なポリヴェーガル理論

こんばんは
きろんのブログにお越しくださり
ありがとうございます☺️

先日
出産・産後における神経系の理解と
タッチケアについての研修を受けました。

タッチ💓
皮膚に触れることで
脳が癒されて
リラックスすることは
いろんな学術的なセミナーや
マッサージの学校などで習うので
みなさん理解しておられますよね。

今回は
自律神経の中の副交感神経で
特に迷走神経についての学習でした。

出産は命がけ・・・だったんですよね。

わたし自身
4人の子供を出産しましたが
今のように
産後ケアなるシステムはありませんでした。

自分のお産や
娘たちのお産のことを思い出せたし
生まれてきた娘たちや
孫たちが
奇跡の子供なんだなって
さらに愛おしくなることができて
研修を受けてよかったです💓

当時、夫の両親と同居で
里帰りもせず出産し

いやー
辛かったなー😭

そんなこんなで
産後ケアが欲しかったなーって
今は思います。

そして娘たちのお産には
わたしは絶対付き添おうと決めてました。


里帰り分娩なんて当たり前にさせようって
そして
何回もお産に立ち会ってきました。

自分の時は必死でわからなかったけど
娘たちのお産で
分娩室でお産を見届けたとき
いやー
すごいな❗️
お産って
命がけだわって初めて思いました。

今回のzoom研修は
出産やお産の時の
自律神経の働き
その中でも
副交感神経の80%を占める
迷走神経の働きについてのお話でした。

研修内容について
興味をそそられ
さらにポリヴェーガル理論を深めたくて
「ポリヴェーガル理論」に特化した研修を
後日zoomで受講しました❗️

ポリヴェーガル理論は新しい理論で
1994年に
イリノイ大学の教授であった
ステファン・ポージェス博士から提唱されたました。

おさらいですが
五感の中の触覚が
自律神経を穏やかにしてくれるのは
皮膚と神経や脳が
同じ外胚葉というところから発生しているからですよね。

痛みや不安を感じた時に興奮する
間脳の中の扁桃体という場所がありますが
皮膚に触れることで
視床で「気持ちいい」と判断されたら
ダイレクトに自律神経に届き
視床下部からオキシトシンの生成をし
脳下垂体から分泌され
そのホルモンが
扁桃体の興奮をなだめてくれるということです。

同時に
幸せホルモンとよばれるセロトニンも
分泌され
さらにリラクゼーションへと導かれます。

なので
触れることは
からだの痛みや緩和や
こころの痛み
もっと言えば魂の痛みや苦痛にも有効だと思います。

ポリヴェーガル理論に話を戻します。

ふだんリラクゼーションしましょうというのは
自律神経(交感神経・副交感神経)の中の
副交感神経を優位にしましょうということですが
このポリヴェーガル理論は
交感神経と
副交感神経を二つに分けて
腹側迷走神経
背側迷走神経
この3つで考える理論です。

ポリヴェーガルは
複数の迷走神経をあらわし
「ポリ」は多重の
「ヴェーガル」は迷走神経という意味。

交感神経は戦う神経で
胸髄や腰髄から出てお腹をまわり各器官を管理します。


緊張すると胃がキリキリする、お腹が痛くなるのは
交感神経の働きです。

副交感神経は
中脳・橋・延髄からと仙髄から出て各器官に行きます。


首や腰を温めてほぐすとリラックスするのは
副交感神経の働きというのがわかりますね。

自律神経は、興奮の際に働く「交感神経」と
リラックス時に働く「副交感神経=迷走神経」の
2つだと考えられていました。

しかし
ポリヴェーガル理論では
それだけではなくて
副交感神経の80%を占める迷走神経について
焦点を当てているのです。

迷走神経は
顎の辺りから出ていて
副交感神経系には
消化や休息を促す
背側迷走神経複合体(横隔膜より下側)と
人と関わることに関係する
腹側迷走神経複合体(横隔膜より上側)
の二つがあるという理論です。

私たちが進化をする前
爬虫類だった頃
交感神経と副交感神経の中の
副交感神経は背側迷走神経のことだったんです(@_@)

動物が極限の恐怖状態で“死んだふり”をする「擬死反射」は
背側迷走神経が働いています。

私たち人間でも日々の不安や恐怖のために
この神経が優位になって
ぼーっと動かなくなることもあるようです。

つまり・・・
私たちを含めた動物は
安全な環境で生活している時はリラックスして過ごすことができ
社会的な関わりをしようとする腹側迷走神経で
生活できています。


ところが
もし動物が不意に敵から襲われそうになったら
その際には逃げられるようなら全力で逃げるか
怪我を覚悟で交感神経をフルに使って戦ったりします。

でも、もう無理
逃げることも闘って勝つこともできない、の時
「死んだふり」という行動をとることもあります。


このように「不動」という状態になるのが
背側迷走神経系の働きなんです。

少し進化して
私たちは哺乳類になった時
腹側迷走神経がつくられ
魚のエラだったところが
肺呼吸に変わったことで
喉の周りの神経がとても発達したのです。

その神経系の発達のおかげで
表情ができたり
声を出せたりできるようになり
人と関わることに関係する
腹側迷走神経が社会的繋がりに影響する
と言われるようになった所以ですかね。

副交感神経が優位になれば
リラックスできるというのは
周知のことですが
その中でも腹側迷走神経を活発にすれば
よりリラックスすることができ
社会的交流もスムーズになるということです。

では
その二つある副交感神経はわかったんですが
日常に生かすにはどうしたらいいのでしょうか。

赤ちゃんが産まれて
最初の生理的ほほ笑みから
親だけではなく
周りの人からの影響で
社会的ほほ笑みになるときには
腹側迷走神経が関わっています。

自律神経を調整するときには自動調整や
自己調整がありますが
大切なのが他者との関わりになります。

その協働調整にはカウンセリングやボディマッサージ
タッチケアが有効です。

腹側迷走神経複合体がしっかり働くには
安心・安全が確保されている必要があるのですが
その安心・安全感形成にオキシトシンが
大きな役割を担っているのではないかと考えられます。

三つの神経が
どのように合わさって働けば
ハッピーな状態になるのでしょうか。

交感神経だけだと
戦うか逃げるで
過活性・興奮・過緊張❗️

腹側迷走神経は
安心で安全な繋がりの場で
笑って楽しく友達とおしゃべりしている💕

背側迷走神経は
恐怖による不動化と言われ
生命の危機を感じるような恐怖の体験のとき
体を静止させてしまう神経で
呼吸も浅く
手足が冷え
血圧が下降し
体の痛みが麻痺し
トラウマと呼ばれる状況にも陥ることがあり
凍りつきやシャットダウンが起こる

スポーツやゲームやダンスは
交感神経と腹側交感神経がセットで働く状態で
争うことはあっても逃げることはなく
社会交流が目的の部分が大きく楽しく自由で可動。


安心できる感覚が土台にありながら活動している状態とも言えます。

腹側迷走神経と
背側迷走神経の組み合わせは
恐怖なき不動化といわれ
安全の中でリラックスした状態になる。

安全だから
信頼できるから
私はもう動かなくともいい、という状態。

お産の話に戻りますが
お産は命がけって最初に書きましたが
妊娠からお産にかけて
人類の発達上最強ともいえる神経系の働きが
ここにあります。

生命の危機を感じるくらいの恐怖があったとしても
腹側迷走神経と背側迷走神経ブレンドによって
人は失神したりすることなく出産ができたり
交感神経で可動化することなく授乳ができます。

安全と不動化のブレンドの時
オキシトシンが分泌されます。

そして
母親のそんな姿を見上げながら
授乳される赤ちゃん
ここにも
安心や安全が必要でオキシトシンが関わっているのです。

セルフタッチングでいつもお伝えしていますが
マインドフルネスも
安全であると感じられている状態で行われる必要があります。

背側迷走神経の働きを抑え
腹側迷走神経を言葉や表情で活性化させて
神経系の安全・安心が高まった状態で
マインドフルネスの呼吸法をすることで
ハートで今ここを感じることができます。

背側迷走神経の状態になってしまったとき
自分が情けなくて自尊心が低下してしまうことが多いです。


でもそれは自律神経が判断して
自分を守るため不動化の状態になったのです。

止まってもいい
立ち止まってもいい
何もできなくてもいい
何も役に立たなくてもいい
そんなあなたでもいい
それで充分です。

身動きできないあなたのことを
安心で安全なぬくもりのなかで
関わっていきます。

セルフタッチングにも通じますが
まずは
対人援助をする側の私たちが
癒されていることが大切ですね。

自分を癒すとき
セルフコンパッションの話もしますが
自分をまずは受け入れて愛してあげること。

腹側迷走神経と
背側迷走神経が
一緒になるコントラストを
イメージして
今日もソフトにハートにタッチして
自分を愛してあげましょう。

そして
周りの人へ関わっていきましょう。

もう少し勉強して
ポリヴェーガル理論の話
またブログに書きたいと思います。

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